田園調布雙葉学園カトリックセンター「愛の泉」
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けさのみことば ~こどもとともに~2025.4.15


2025.4.15
「時は夜であった」

「ユダはそのパン切れを受け取ると、すぐ出て行った。夜であった。」ヨハネ13章30節


 今は、教会のカレンダーでいうと四旬節という季節です。
 四旬節というのは、イエス様が十字架の上で亡くなるまでの苦しみを思い出す、四十日間のことを言います。一昨日の日曜日は、枝の祝日。エルサレムに入られるイエス様を、多くの人々がオリーブの枝を掲げ、喜びの声を上げて迎えます。しかし、その後、大歓声でイエス様を迎えた人々が、イエス様を「十字架につけろ」と声を荒らげるのです。この枝の主日からの一週間は、聖週間という特別な呼び方をします。
 明後日の木曜日は、聖木曜日と呼ばれています。
 聖木曜日は、イエス様がお食事の前に弟子たちの足を洗われたこと、イエス様と弟子たちの最後のお食事とが記念され、盛大なごミサが行われます。
 イエス様は、ユダヤ人の習慣に従って、過ぎ越しの祭りの前の夜、弟子たちといっしょにお食事をなさいました。
 イエス様はご自分が明日、十字架につけられることをご存知でした。そして、弟子の一人ユダが裏切ることもご存知でした。
 ユダは、イエス様を尊敬していましたけれど、お金が欲しかったのです。
 お食事の途中で、ユダはイエス様から離れて、外に出ていきます。イエス様を悪い人たちに銀貨三十枚で売るためです。
 ユダが、お食事の部屋から出てみると、外は夜でまっ暗でした。もう夜だから、当たり前かもしれませんが、「外がまっ暗だった」というのはとても意味のあることです。その暗闇に紛れて、ユダは悪い人たちのところに急ぎます。
 イエス様は前におっしゃいました。
 「私は世の中の光です。私に従う人は暗闇を歩きません」と。
 でも、イエス様から離れていけば、光から遠くなります。まっ暗になります。自分の心も見えなくなってしまいます。自分がどれほど大変なことをしているのか、わからなくなってしまうのです。
 皆さん、わたしたちは、暗やみの中に入るのはいやですね。いつも明るい光の中を歩いて行きたいですね。だから、いつもイエス様から離れないようにいたしましょう。
 ユダのように、イエス様から離れてしまい、暗闇の中で、よくないことをしてしまわないように、気を付けましょう。けれども、自分が光の中にいることを自慢したり、だれかをみくだしたりするのもよくないことです。最後のお食事の前に、イエス様は跪いて、弟子たちの足を洗いました。本来、それは、先生と呼ばれるイエス様がなさることではありません。イエス様は、弟子たちに、威張るのではなく、身を低くして、周りの人を敬い大切にすることを教えてくれました。
 イエス様の光、イエス様の行いは、わたしたちに正しい道を示してくださいます。
 イエス様の光に照らされて、2025年度も、明るい光の道を、正しい態度で歩めるように、この聖週間、心こめてお祈りいたしましょう。


けさのみことば ~こどもとともに~

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